辞書で「Catfish(キャットフィッシュ)」と引くと、「ナマズ」という意味が出てきますよね。

しかし、海外の若者の恋愛トークやマッチングアプリ(Tinderなど)、あるいはSNSのコメント欄で「He is a catfish.」と言っている場合、相手がナマズのようなヒゲを生やしているわけではありません。
現代の英語圏において、この言葉は「ネット上のなりすまし」や「強烈な写真詐欺」を意味する、ネットスラングとして使われています。

今日は、辞書の意味からは全く想像がつかないスラング「Catfish」のリアルな意味と、「なぜナマズがなりすましの意味になったのか?」という面白い語源、そして実際の会話ですぐに使える例文を徹底解説します!
1. スラング「Catfish」の基本的な意味(なりすまし・写真詐欺)
ネットや恋愛の文脈で使われる「Catfish」は、一言でいうと「SNSや出会い系サイトで、自分を偽っている人(またはその行為)」を指します。
日本語のネット用語で例えると、以下のようなニュアンスにぴったり当てはまります。
- 他人の写真を使い、別人のフリをしている
- 極度の写真詐欺(原型をとどめないほど加工している、10年前の写真を載せている)
- 経歴詐称(年齢、職業、身長などを大きく偽っている)
「現実の姿が、ネット上のプロフィールと全く違うヤバい人」全般を指す言葉で、名詞(なりすまし犯)としても、動詞(なりすます、騙す)としても使われます。
2. なぜ「Catfish(ナマズ)」がなりすましの意味に?語源・由来
そもそも、なぜ「ナマズ」が詐欺やなりすましの意味になったのでしょうか?
そのキッカケは、2010年に公開されたアメリカのドキュメンタリー映画『Catfish』です。
この映画は、SNSで出会った魅力的な女性に恋をした青年が、実際に会いに行くと「全くの別人の(嘘をついていた)中年女性だった」という衝撃的な実話を元にしています。

映画の中で、ある面白い例え話が登場します。
「生きたタラ(Cod)を船で輸送する際、水槽の中に天敵であるナマズ(Catfish)を一緒に入れておくと、タラがナマズから逃げようと活発に泳ぎ回り、新鮮な状態が保たれる」
転じて、「他人の人生に(嘘をついて)入り込み、引っ掻き回して刺激を与える人」のことをCatfishと呼ぶようになり、そこから派生して「ネット上のなりすまし」という意味で定着しました。
3. 【Catfishの派生語】「Kittenfish(子猫+魚)」とは?
「Catfish」から派生した、比較的新しいSNSスラングに「Kittenfish(キトゥンフィッシュ)」という言葉があります。
Cat(猫)を Kitten(子猫)に変えたこの言葉は、「Catfish(完全な別人)というほどではないけれど、少しだけ事実を盛っているプチ写真詐欺」という意味です。
- 身長を数センチ高く書いている
- 肌を少しだけ綺麗に加工している
- 昔の少し痩せていた頃の写真をトップにしている
「完全な別人ではないけど、ちょっと盛ってるよね(笑)」という、マッチングアプリの”あるある”を表現する絶妙な単語です。
4. 実際の会話での「Catfish」の使い方・実践的な例文
恋バナや日常会話で「Catfish」がどのように使われるのか、シチュエーション別の例文を見てみましょう。
例文1:名詞として(あれは写真詐欺だった!と愚痴る時)
The guy I met on Tinder was a total catfish.(Tinderで会った男、完全に別人(写真詐欺)だったわ。)
例文2:動詞として(騙された!と言う時)
※「be catfished / get catfished」と受け身の形で使われることが非常に多いです。
I can’t believe I got catfished again.(またなりすまし(写真詐欺)に騙されたなんて信じられない。)
例文3:SNSで怪しいアカウントを見つけた時
This profile looks fake. I think it’s a catfishing account.(このプロフィール、偽物っぽい。なりすましアカウントだと思う。)
まとめ:「Catfish」に気をつけてネットの出会いを楽しもう
「Catfish」は、ただの「ナマズ」という意味を飛び越えて、現代のネット恋愛やSNSを語る上で絶対に欠かせないスラングです。
日本語の「ネカマ」や「写真詐欺」というニュアンスにぴったり当てはまり、前回の記事で解説した「Red flag(地雷・危険信号)」の最たる例とも言えます。

もし外国人の友達がマッチングアプリを始めようとしていたら、「Watch out for catfish!(なりすましに気をつけてね!)」と、ぜひ忠告してあげてくださいね!
【体験談】友人の初デートがまさかのCatfish!?
海外の友人が、マッチングアプリで「高身長で筋肉質、イケメンなスポーツマン」と意気投合し、初めてのデートに行くことになりました。
しかし、数時間後に「助けて!!」と彼女からLINEが。
なんと待ち合わせ場所に現れたのは、写真とは似ても似つかない、全く別人の男性だったそうです。(プロフィール写真は無断転載されたモデルの画像だったとか・・・)
翌日、彼女は「I got totally catfished!(完全に騙された!)」と激怒していました。

前回の記事で紹介した「Red flag(地雷)」を見抜くのも大事ですが、そもそも相手が実在の人物かどうかを疑わなければいけない現代のネット恋愛は、なかなかハードルが高いなと感じた出来事でした。

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