相手が何かを説明し終わった後に「Does that make sense?」と聞かれることがよくあります。

直訳すると「それは理にかなっていますか?」となりますが、文脈としては「私の説明、分かりましたか?」「意味通じますか?」という意味で使われます。
このフレーズに対して、「なんだか『お前に理解できるか?』と上から目線でテストされている気がする」「失礼な表現なのでは?」と不安に感じる英語学習者も多いです。
しかし結論から言うと、このフレーズは決して失礼ではありません。むしろ、相手への配慮と思い周りに満ちた、ネイティブが最もよく使う素晴らしいクッション言葉です。

今日は、「Does that make sense?」の本当のニュアンス、絶対に言ってはいけないNG表現との違い、そして理解度別のスマートな答え方を例文付きで徹底解説します。
「Does that make sense?」の本当の意味とニュアンス
なぜ「Does that make sense?」が失礼な意味ではないのか?その理由は主語に注目するとスッキリと理解できます。
主語は「You」ではなく「That(私の説明)」
「Does that make sense?」の主語は「That(今私が話した内容)」です。
「make sense」は「筋が通っている、意味をなす」という意味の熟語です。
つまり、直訳すると「今私が言ったこと(That)は、あなたにとって筋が通っていますか(make sense)?」となります。
これは、「私の説明の仕方が悪くて、意味不明になっていませんか?」「私の言葉足らずで混乱させていませんか?」と、自分自身の説明責任を問うニュアンスが含まれているのです。

もちろん、相手の理解力を疑っているわけでは決してありませんね。
要注意!「Do you understand?」は非常に失礼
一方で、日本人が学校で習い、うっかり使ってしまいがちな「Do you understand?(分かりましたか?)」は、ネイティブに対しては非常に失礼に聞こえる危険なフレーズです。
「Do you understand?」は主語が「You(あなた)」になります。
そのため、「(私の完璧な説明を)あなたの頭で理解できましたか?」という、親が子供を叱る時や、警察官が容疑者を詰問する時のような、威圧的で見下したニュアンスを含んでしまうのです。

相手に理解度を確認したい時は、「Do you understand?」を封印し、「Does that make sense?」を使うのが大人の英会話の基本マナーです。
【状況別】「Does that make sense?」と言われた時の答え方
それでは、相手から「Does that make sense?(今の説明で分かりましたか?)」と聞かれた時の自然な返し方を見ていきましょう。あなたの理解度に合わせて使い分けてください。
1. 完全に理解できた時の返し方(理解度100%)
説明が完璧に理解でき、何の疑問もない時は、自信を持ってポジティブに返しましょう。
一番シンプルで定番の返し方です。「Yes, I do.」と返さないように注意しましょう(聞かれているのはThatだからです)。
※「perfect」を入れることで、「あなたの説明はとても分かりやすかったですよ」という相手への称賛のニュアンスも含まれる素晴らしい表現です。
カジュアルな場面でもビジネスでも使える、こなれた表現です。
2. 大体分かったけれど、確認したい時の返し方(理解度80%)
おおよそ理解できたものの、「念のためこの部分だけ確認させてほしい」という時に便利なフレーズです。
※「just to clarify(ただ明確にするために)」は、質問を切り出す際の最強のクッション言葉です。
3. 全く分からなかった・混乱している時の返し方(理解度30%)
英語が早すぎたり、内容が複雑すぎたりして理解できなかった時は、知ったか振りをせずに正直に伝えるのが一番の誠意です。
・I’m a little confused about…(〜について少し混乱しています)
・I’m afraid I’m a bit lost.(申し訳ないのですが、少し話が見えなくなってしまいました)
「I’m lost(迷子です=話についていけません)」は、ネイティブもよく使う非常に自然な表現です。
「Does that make sense?」を使う時の注意点は?丁寧なビジネスでの言い換え
「Does that make sense?」は一般的に失礼ではありませんが、話すトーンや表情によっては「分かってるよね?」という圧迫感を与えてしまうこともあります。
特にビジネスシーンで、上司や重要なクライアントに対して使う場合は、以下のようにより配慮のある表現に言い換えるのが安全です。
Am I making sense?(私の説明、分かりやすいでしょうか?)
主語を「I(私)」にすることで、「私、ちゃんと筋の通った説明ができていますか?」というニュアンスになり、さらに腰を低くした非常に丁寧な表現になります。目上の人にはこちらを使いましょう。
Do you have any questions so far?(ここまでで何か質問はありますか?)
プレゼンテーションや長い説明の途中で一息つく時の定番フレーズです。
「理解しましたか?」と聞くよりも、相手に質問の余地を与えるオープンでプロフェッショナルな聞き方です。
まとめ:「Makes sense」を使いこなしてコミュニケーションを円滑に!
「Does that make sense?」のニュアンスと、状況に合わせた自然な答え方について解説しました。
これまでのポイントをまとめておきます。
- 「Do you understand?」は失礼。「Does that make sense?」は相手への気遣い。
- 完全に理解した時は「Yes, it makes perfect sense.」
- 分からない時は誤魔化さず「I’m a bit lost.」や「Sorry, not really.」
- 目上の人に使う時は「Am I making sense?」がより丁寧で安全
「make sense」という表現を使いこなせるようになると、英会話のレベルが一段階アップし、ネイティブとのコミュニケーションが格段にスムーズになります。

相手への思いやりが詰まったこのフレーズ「Does that make sense?」を、ぜひ恐れずに日々の会話に取り入れてみてください。
「Does that make sense?」の失敗談:「Yes」と嘘をついてしまう罠
海外のプロジェクトチームに参加したばかりの頃、多くの日本人が直面するのが「知ったかぶりの罠」です。
リーダーが複雑な業務フローを早口でバーッと説明した後に、「Does that make sense?」と聞いてきました。
本当は半分も理解できていないのに、みんなの前で「分かりません」と言うのが恥ずかしく、また会話を止めてしまうのが申し訳なくて、つい元気よく「Yes, it makes sense!」と答えてしまうのです。
しかし、その結果どうなるかは火を見るより明らかです。後から「あれってどうやるんだっけ・・・」と周りに聞き直すことになり、余計に迷惑をかけてしまいます。
「Does that make sense?」は、相手が「分からなかったら遠慮なく聞いてね」と差し伸べてくれた救いの手です。

「I’m a bit lost.(ちょっとついていけなくなりました)」と素直に言うことは、決して恥ずかしいことではなく、円滑な仕事を進めるための立派なコミュニケーションスキルですよ。

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