ZoomやTeamsなどを使ったオンライン会議や、電話でのやり取りの冒頭で、よく耳にするのが「Can you hear me?(私の声、聞こえますか?)」というフレーズです。

「Yes」とだけ答えてももちろん通じますが、ビジネスシーンや日常会話をよりスムーズに進めるためには?
相手に「どれくらい聞こえているか」を正確に伝えたり、音声トラブルがあった際に的確な状況を伝えたりするスキルも大切ですね。

今日は、「Can you hear me?」に対する返し方を。「バッチリ聞こえる時」と「トラブルが起きている時」、そしてネイティブが使う便利なフレーズを例文付きで徹底解説します。
「Can you hear me?」と「Are you listening?」の決定的な違い
「Can you hear me?」の返し方を学ぶ前に、日本人学習者が混同しやすい2つのフレーズの違いをしっかりと理解しておきましょう。
ここを間違えると、相手を不快にさせてしまう危険性があります。
hearは「音が耳に入ってくる」こと
「Can you hear me?」に使われている「hear」は、物理的に音が耳に届いているかどうかを確認する動詞です。
そのため、「マイクの音声が届いているか」「周りがうるさくて声がかき消されていないか」を確認する、純粋な音声チェックのフレーズになります。
listenは「意識を向けて聞く」こと
一方、「Are you listening to me?」は、「私の話を(意識を向けて)聞いていますか?」という意味になります。
これは、親が言うことを聞かない子供を叱る時や、会議中に上の空になっている人に対して「ちょっと、話聞いてる!?」と注意する時に使われる、かなりキツい表現です。

マイクテストのつもりで「Are you listening?」を使ってしまうと、相手は「えっ、怒られてる?」と驚いてしまうので、絶対に避けましょう。
バッチリ聞こえる時の「Can you hear me?」への返し方
相手の音声が問題なく、クリアに聞こえている時のスマートな返し方です。
1. 一番基本で丁寧な返し方
・Yes, I can hear you.(はい、聞こえますよ)
最もシンプルで間違いのない表現です。
語尾に「fine(問題なく)」や「clearly(はっきりと)」をつけるとさらに良くなります。
・Yes, I can hear you fine.(はい、問題なく聞こえています)
・Yes, I can hear you clearly.(はい、はっきりと聞こえています)
2. ネイティブが好んで使うこなれた表現
・Loud and clear.(バッチリ聞こえていますよ!)
※直訳は「大きくて明白」ですが、無線通信などで使われていた表現から派生し、オンライン会議でネイティブが非常によく使う定番フレーズです。
「Yes, loud and clear.」と答えられると、とても英語上級者っぽく聞こえます。
・Perfectly.(完璧に聞こえてます)
一言で力強く伝えたい時に便利な表現です。
聞こえづらい・トラブル時の「Can you hear me?」への返し方
オンライン会議や国際電話では、音声トラブルがつきものです。
「聞こえない」と伝えるためのバリエーションを覚えておくと、いざという時に慌てずに済みます。
1. 声が途切れている時(最もよく使う!)
・You’re breaking up.(声が途切れていますよ)
※電波が悪くて声がブツブツと途切れる時に使う、超必須フレーズです。「break up」には別れるという意味の他に、通信が途切れるという意味があります。
・Your voice is cutting in and out.(声が途切れたり入ったりしています)
2. 声が小さすぎる・遠い時
・I can barely hear you.(かろうじて聞こえる程度です/ほとんど聞こえません)
※「barely(かろうじて〜)」は、音が小さくて聞き取り困難な状況を的確に伝える便利な単語です。
・Could you speak up a little?(もう少し大きな声で話していただけますか?)
・Your volume is a bit low.(マイクの音量が少し小さいようです)
3. ミュートになっている・全く聞こえない時
・I can’t hear you at all.(全く聞こえません)
・I think you’re on mute.(ミュートになっていると思いますよ)
※オンライン会議でのトラブルNo.1です。「You are muted.」でも通じますが、「on mute」の方がネイティブの日常会話で圧倒的によく使われます。
4. エコーがかかっている時
・There is an echo.(エコーがかかっています)
・I can hear an echo on your end.(そちらの音声にエコーがかかって聞こえます)
まとめ:「Can you hear me?」への適切な返し方
「Can you hear me?」の自然な返し方や、トラブル時のフレーズについて解説しました。
今回のポイントについて、まとめておきます。
- 「Are you listening?」は怒っているように聞こえるので注意
- クリアに聞こえる時は「Yes, I can hear you fine.」や「Loud and clear.」
- 声が途切れる時は「You’re breaking up.」
- ミュートになっている時は「You’re on mute.」
オンラインのやり取りでは、音声の確認がコミュニケーションの第一歩です。
「Loud and clear!」と元気よく返したり、「You’re on mute, haha!」と優しく教えてあげたりすることで、その後の会議の雰囲気もグッと良くなります。

今回紹介したフレーズを武器にして、自信を持ってウェブ会議に臨んでくださいね!
聞こえないのに「Can you hear me?」⇒「Yes」と言ってしまった体験談
海外のクライアントとZoom会議をした時のこと。
相手が冒頭で「Can you hear me okay?」と聞いてくれたのですが、実は相手の通信環境が悪く、声がブツブツ途切れていました。
しかし当時の私は「You’re breaking up.」という表現を知らず、「No」と言うと会議の進行を妨げてしまうのではないかと焦り、つい愛想笑いで「Yes, I can.」と嘘をついてしまいました。
その結果、相手はそのまま重要なプレゼンを始めてしまい、私は内容を半分も聞き取れないまま進行してしまいました。
途中で意見を求められた時に完全に言葉に詰まってしまい、「もしかして通信トラブル?」と相手に二度手間をかけさせる大失態に。

「聞こえない時は、すぐに伝えて相手の時間を無駄にしないこと」こそが真のビジネス・マナーだと痛感した出来事です。

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